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| この度、縁あってデザイナーズリフォームに参加させていただくことになった。個人的偏見かもしれないが住宅に限って「デザイナーズ」とか「デザイン」と聞くと「建主の意見はあまり聞いてもらえず、お金ばかり取られて最先端の奇抜な形を作る」と捉えられてきたような気がしている(最近ではその認識もずいぶん変わってきているが)。デザインとは本来“使う人が使いやすく、使っていて気持ちいいと思うモノを形にする”ことであるばずで、形体の斬新さや過剰な装飾を指すのみではなく、もっと奥深い意味を持っている。理解しづらい建築的な空間論のみを優先させ見栄えだけはよいデザイン住宅であっても、生活感が皆無で実際住む人が快適でなければ全く意味がなく、そこにデザインに対する設計者のエゴや傲慢さは必要ないと思っている。 |
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| デザインするにしても住宅の基本性能である基礎・構造・断熱などをしっかりとつくった上でのデザインでなければ机上の空論になりかねず、そういった意味においても目に見えるものだけではなく、快適さや居心地の良さ、生活の楽しさといった目には見えないものまで範囲を広げてデザインできたら、と考えている。形のカッコよさやスマートさだけではなく、自然光や風の利用、過度な冷暖房に頼らない住環境、果ては住む人の心地よさなどにもデザインはできるのではないだろうか。それらを踏まえた上での「デザイナーズ」であってほしいと願い、またそうなれば個性あるデザイン住宅の意義も無限に広がってゆく。本来、住宅のデザインは一過性の流行や世間体を気にして行われるものではなく、住む人の生活スタイルと街並みに対して行われるべきものなのだ。 |
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| 気軽に買い替えのきく自動車や家電製品とは異なり、ほとんどの人にとって一生モノであるはずの住宅におけるデザインはお仕着せであってはならない。プロとして設計する側のデザインベースや信念は当然必要とされるが、優れたデザインは建主との対話の中から生まれることもよくある。住宅を設計する過程の中において対話は非常に重要であり、それなくしてデザイン住宅は成り立たないといっても過言ではないだろう。 |
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| 全国的にデザイナーズ志向が高まりを見せる中、置き去りにされていることもある。四季があり寒暖の差が激しい日本では、その住宅が建つ地域の気候風土を考慮しそれに対処した基本性能を備えた住まいでなければ、建主が本当に豊かな生活を手にいれることはできない。湿気の多いところ、雨量の多いところ、風の強いところ、地盤の弱いところ、日射時間の多いところ、などなど千差万別であることはご理解いただけるだろう。極論ではあるが、温暖地に拠点を持つ建築家が寒冷地や豪雪地域の住宅を設計しても快適なものになるのかどうかは若干疑問符のつくところだ。デザインを施す我々の側もその土地の気候を十分理解できていなければならないし、それに対する配慮なくして「デザイン」という言葉のみが先走りしては危険も伴うと感じている。 |
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