日本の台所の形として主流となっているシステムキッチン。
システムキッチンは、シンクやコンロ、作業台、調理設備などを組み合わせ一枚のワークトップ(天板)を取り付けて一体化させた台所のこと。
キッチンのワークトップは様々な素材、色、デザイン、質感、機能がありそれぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。
選んだワークトップの素材や色、サイズ感などで使い勝手はもちろん、お部屋の雰囲気も大きく変わってきます。
意外と滞在時間が長いキッチン、そのため快適に使えるものを選びたいですね。
ワークトップに求められる機能
求められる機能は大きく分けると以下のように分類できます。
- 耐熱性
- 耐汚性
- メンテナンス性
- 耐久性
- 耐衝撃性
- インテリア性
次に、ワークトップに使用される主な種類の特徴、メリットやデメリット、お手入れ方法をご紹介します。
ステンレス
ワークトップのなかで最も長く使われ、様々な場面でもよく見かけるのがステンレス。
メリット
- 耐熱性、耐水性に優れている
- 耐久性が高い
- 汚れやにおいがつきにくく衛生的
- 価格が手ごろ
デメリット
- 水垢が目立ちやすい
- 小さな傷がつきやすい
- もらい錆や水垢がつくことがある
- カラーバリエーションがない
お手入れ方法
天板についた汚れはその都度ふき取ればOK。
ステンレスは水垢がつきやすいため、水はねは放っておかず、乾いた布でしっかりふき取りましょう。
拭くだけで落ちない汚れは、中性洗剤をつけた柔らかい布やスポンジで優しくこすり、水拭きして洗剤を残さないようにしたら、最後に乾いた布で水分をきれいに拭きあげましょう。
人造大理石
他の素材と比べて色やデザインのバリエーションが豊富。
白やベージュなどの薄い色が多く、質感がやわらかいため、明るい雰囲気のキッチンが作れます。
アクリル系、ポリエステル系の樹脂を主とした人工素材。
最近では天然大理石と樹脂を混ぜた人造大理石、推奨を主原料に樹脂などを合成した人造石ワークトップなども。
素材によってメリットデメリット特徴なども若干違いが出ますので、お手入れ方法などはメーカーにご確認ください。
メリット
- カラーが豊富でデザイン性が高い
- 高級感がある
- 傷がつきにくい、気になりにくい
デメリット
- 薄い色の場合、年数が経つと黄ばんでくることがある
- もらい錆がつくことがある
- 硬いものを落とすと割れる場合がある
お手入れ方法
日ごろのお手入れはやわらかいスポンジと台所用中性洗剤でやさしくこすり洗いが基本。
水垢はついてしまうと取り除くのが大変なため、使用後は水分を拭きあげるようにしましょう。
セラミック
セラミック天板とは、高温の熱で成形された工業製品にも使われる材質です。
ツルツルというよりもザラザラで凹凸があり、ずっしりとした高級感のある手触りです。
メリット
- 耐熱性、耐久性が高くキズにも強い
- 調味料や洗剤で変色しにくい
- ひっかき傷がつきにくい
- 空間コーディネートもしやすくおしゃれ
デメリット
- 他の素材と比べると高価
機能的かつおしゃれなセラミックのワークトップですが、重量が重く、製造、運搬、設置にコストがかかり値段が高くなりがちですが、キッチンの性能にこだわりたい方には大好評の素材。
メラミン
樹脂などを重ねたメラミンの化粧板を合板に接着させて作ります。
メリット
- 耐熱性・耐水性・インテリア性が高い
デメリット
- 経年劣化で剥がれる
デザインが豊富で本物の天然石に近い型押し加工も可能。
低コストでありながら、見た目は高級感があり、熱、水、汚れに強く、傷もつきにくいためコストパフォーマンスにも優れています。
経年劣化を起こすと下地がはがれてしまったり、DIYでの補修はしずらい。
見る人によっては作りものっぽさを感じることがあるため、必ず実物を見ておくことが大切です。
タイル
レトロなインテリアやモダンなインテリアにピッタリのタイル。
デザインも豊富で個性的なキッチン空間に仕上げることが出来ます。
メリット
- デザイン性、耐熱性、耐水性が高い
デメリット
- 割れることがあり、掃除がやや面倒
ワークトップに使用するタイルは、汚れのお手入れのしやすさも考量し、表面がザラザラではなくツルツルとしたタイルを選ぶことをおすすめします。
タイル自体は長く使える素材ですが、目地部分にカビや汚れが発生しやすく、簡単にお手入れがしやすいことを重視される方にはあまりおススメできません。
ワークトップ選び方のポイント
どれを選んでも必ずデメリットはついて回るので、最終的には見た目の好み、他のスペースとのバランスで選ぶという方も少なくありません。
優先順位を決めておくのがポイントです。
まずは天板のデザイン性。
ワークトップは写真ではなく実物を見た方がどれが一番しっくりくるのか感覚的に判断できます。
次に、天板の耐久性。
毎日、何十年と長く使っていくものなので、耐久度が高ければ高いほど修理費がかかりにくくなってきます。
お手入れのしやすさも大切なポイントですね。
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