軽井沢町は地盤が強く、地震災害のリスクが少ないことから移住先として人気を集めています。

その一方で、定住者からは「意外と停電が多い」という声も。軽井沢町では、なぜ・どのように停電が発生してしまうのでしょうか。

また、「停電に強い家づくり」についてもご紹介します。

 

軽井沢町で停電が発生する要因と町の対策

軽井沢ではどのような理由で停電が発生し、町ではどのような対策を行っているのでしょうか。

 

軽井沢町の停電履歴を振り返ってみましょう

まず、過去40年間、軽井沢町がどのような停電を経験してきたのか、大きな事例をまとめてみます。

発生年月 要因 停電戸数
1982年8月 台風10号
2000年7月 台風3号 約1000戸
2007年9月 台風9号 19,640戸
2019年10月 台風19号 約13,000戸

記憶に新しい台風19号の被災時は、停電復旧に6日間を要し、町民の暮らしに大きな支障をきたしました。

このように振り返ってみると台風による停電が多いことがわかりますが、冬も油断はできません。

2023年1月も大寒波の影響で停電が発生しました。

【出典:軽井沢町「災害履歴」

【出典:気象庁「台風の統計資料」

 

軽井沢町で停電が起きる要因は?

軽井沢の台風

軽井沢の最大の魅力は「緑が豊か」という点。

軽井沢に多く植樹されているカラマツは、夏は木漏れ日をつくり、秋は小説家たちが「金の雨」と称した美しい落葉風景を生み出します。

旧軽井沢のカラマツ並木は「新・日本の街路樹100景」に選定されているほど、カラマツは軽井沢の象徴的な樹木です。

けれども、カラマツには倒木率が高いという弱点も。

悪天候時は、強風などで倒れたカラマツが電線を断線するほか、道路を塞いで電力会社の復旧作業を遅延させてしまうことがあります。

また、軽井沢町は降雪量の少ないエリアですが、近年は温暖化の影響もあって、重い湿雪が降ることがあります。

そのような重い雪は倒木や断線による停電を招いてしまうのです。

冬の寒さが厳しい軽井沢で停電が発生すると、室内にいても低体温症にかかる危険性があります。

気候変動によって思わぬ極端降雪が起こる可能性も指摘されており、軽井沢で冬を過ごす定住者にとって停電への備えは必要不可欠といえるでしょう。

 

軽井沢町の停電対策

軽井沢町では樹木の定期的な剪定や伐採を呼びかけて、倒木防止のための管理を促しています。

2019年の台風では軽井沢病院や役場、中央公民館など、町の主要公共機関が停電し、町民に不安感が広がりました。

町では非常時の避難所ともなる公共施設へスムーズに電力を供給できるよう、長野三菱自動車販売株式会社及び三菱自動車工業株式会社と災害協定を締結。

停電時に、大容量バッテリーを搭載したプラグインハイブリッド車両の提供を受けることで、バックアップ体制を整えています。

 

停電に強い暮らしを叶えよう

家づくりやリフォームの際に下記のようなシステムを導入しておくと、停電時の備えがより強固になります。

 

スマートハウス化で外出時も安心

家電のリモコンを集約しスマホなどで操作できる「スマートリモコン」は、平常時のみならず停電時も便利。

外出中、停電によってエアコンが止まってしまった場合も、遠隔操作で再稼働できるので、ペットのいる家庭も安心です。

 

また、冬季に水回りが凍結しないよう、室内温度を10度に保つ機能が付いた寒冷地用エアコンもおすすめ。

ほとんどの機種が停電自動復帰機能を備えているため、長期不在時の不安が軽減されます。

専用アプリを使用し、遠隔操作でガス栓をロックするシステムもあります。

 

なお、軽井沢町に電力を供給している中部電力では、停電発生時、スマホなどに「停電お知らせメール」を配信するサービスを実施しています。

参考:中部電力ミライズ 停電情報

 

東京と軽井沢で二拠点生活をしている方も、いち早く別荘の停電を把握し、施工会社等に連絡して状態を確認することができるでしょう。

関連記事:冬の軽井沢別荘でよくある凍結&停電被害!対策するなら「エアコン」が便利です

 

自宅で「蓄エネ」を実現

VH2

近年、普及が進むV2Hシステムも、停電時に有効活用できます。

耳にしたことのある方もいらっしゃると思いますが、V2Hとは「車から家へ」を意味し、電気自動車やプラグインハイブリッド車に蓄えた電力を住宅に給電して利用するシステムです。

電力の残量にもよりますが最大2~4日分の電力を賄えるため、停電時も非常に役立ちます。

V2Hシステムとソーラーシステムを組み合わせ、ゼロエネルギー消費をゼロ以下にする家、いわゆるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を実現すると、安心度は一層高まります。

関連記事:太陽光電気をクルマから家へ!ニチコンV2Hの取り扱い説明にお邪魔しました!

 

電力に頼らない設備も導入を

パティオヒーター HOT SPOT 13
停電時への備えとして、ハイテク設備と並行してローテク設備を導入することをお勧めします。

薪ストーブや電源不要のペレットストーブを設置しておくと、暖をとれるだけでなく調理も可能。

心細い気持ちになる災害時、揺らめく炎は体だけでなく心まで温めてくれることでしょう。

関連記事:停電時も安心!電源入らずのペレットストーブ《パティオヒーター HOT SPOT 13》

 

まとめ

いざという時、生活に必要なエネルギーを自家で賄えるシステムを構築しておくと、家族の命と安全を守ることができます。

停電時に役立つシステムは、平常の生活も便利にしてくれるものなので、家づくりの際は導入を検討してみてはいかがでしょうか。

ベストプランニングでは、各家庭に合わせたシステムを提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。

 


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